2012年 04月 11日
西御門の家Ⅱ(自邸) |
生まれ育ったこの地に自分で設計した家を建てたい、構想から16年、紺屋の白袴を返上。
この計画を実行するために重要な要素
1. 二世帯住宅である。二世帯住宅の良し悪しは世帯間の仕合せな距離の取り方による
2. 駐車スペースを3台以上確保すること
3. 自分の仕事場をつくること。家族の動線と干渉しないで来客を受けられること、仕事場として落ち着けること
4. 妻のピアノ教室がもしかしたら入れられること、防音室の設置
5. この地に長年住み慣れた両親が満足できる家であるみこと
6. 将来的な世帯状況に対応できること
それぞれの扉にある額の数は家族の人数を基にデザインしています
親世帯の玄関、左側にある一段低いのはベンチ兼収納、高齢の父が靴を履く時に利用、内部は靴磨きセットが収納されています。その手前に子世帯とを繋ぐ引き戸があります
親世帯の居間食堂、奥はキッチン、壁はしっくい、床はチークのフローリングその下は床暖房
父の空間
立ったまま使える水屋、主に父が仏さまのお花などの手入れに使います
母の空間、それぞれの配置は長年住んでいた家にならっています
子世帯の玄関、奥に見えるのは防音室の扉、ここだけ既製品の防音扉
階段、柱のデザインは大工さんの提案、手すりのデザインは私の提案で大工さんと相談しながら握りやすくすっきりとしたものに
設計・監理をしていて最も楽しいことの一つに現場で大工さんと相談しながらより良い形に出来上がっていく過程を味わえることがあります
私の仕事場、ここの床のみチークのフローリングを矢羽貼りにしている、昔の洋館で良く見られる貼り方、大工さんも初めての経験でした
台所から居間を望む、一階の天井高を十二分に確保しながら最高高さや道路斜線制限限界の設計で台所の換気フードも限界設計、自宅じゃなかったらこんなことはやりません
薪ストーブ、最初の薪はこの家を造った時の端材、火を囲むと会話が弾む、手入れや薪づくりも楽しみのうち、こどもたちも積極的に薪運びなどをしてくれる
廊下の収納、台所に入りきれないもの、すぐに使うものを手前に、奥はストックなどを収納
和室、しっとりと落ち着ける空間、私の部屋に、と思っているが先日までお雛様に占領されていた
ロフトに上がる階段、ロフトには温度センサー付きの換気扇が付いていて夏場の暑さ対策をしている
廊下の窓、こちらにとっては北側でもお隣にとっては南側、お隣が解放感を味わいたいところ、こちらは明るさと通風が取れればいいので目隠しとして外に格子を付けました
外壁はリシンかき落とし、バルコニーは檜の注入材を塗装したもの
車庫に設けた排水溝、排水口が二つあるのは雨水と汚水、普段は汚水側に蓋をして洗車時は汚水側を開く、これで川に洗剤を流しません
雨水貯留タンク、500ℓ入る、庭の散水、簡単な洗車はこの水を使う、災害時のトイレ洗浄水にも使える
今回の設計では災害時のことも考え二台ある便器のうち一台をあえてタンク付きの旧来からあるタイプにした
南側の夜景
玄関側の夜景、緑が育って家とも馴染んでくれるのを待つ、足元は鎌倉石
住宅展示場を持てない設計事務所にとってここは住みながらの展示場、これから家を建てようとお考えの方や私の設計に興味を持って下さった方に何時でも見ていただきたい、と考えています。
どうぞ、気軽にお声を掛けてください、ご案内します。
写真撮影は関野直子さん
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いつもありがとうございます!!
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by sokari
| 2012-04-11 14:34
| 今までに出来た住宅